スタッフブログ

2026.07.22更新

今回は前回の続きのブルーラジカルについてです!

4. 東北大学が行った「運命の実験(RCT)」
​今回のニュースの本丸である、研究チームが行った実験内容について詳しく見ていきましょう。
​研究チームは、このラジカル殺菌治療器が、本当にこれまでの治療法と比べて効果があるのか、人間の患者さんを対象に厳密なテストを行いました。これを「ランダム化比較試験(RCT)」と呼びます。信頼性が最も高いとされる実験方法です。

​実験では、中等度から重度の歯周病に悩む患者さんたちを、以下の3つのグループにクジ引き(ランダム)で分け、治療後の経過を追いかけました。
​比較した3つのグループ
すべてのグループで最初に行っている「基本の歯石取り」は、超音波の振動などを使って、取れる範囲の汚れを大まかに落とす共通の処置です。
​実験のポイントは、「1回だけ最新の機械でシュッと治療したGroup 1」が、「4週間もかけて何度も真面目に抗生剤を塗り続けたGroup 2」に勝てるのか、それとも負けてしまうのか、という点にありました。


​5. 実験結果の解説:データが証明した驚きの真実
​さて、治療を行ってからしばらく経った後、患者さんたちの歯周ポケットの中がどうなったかを調べたところ、驚くべき結果が出ました。
​プレスリリースの文章を、3つの発見に分けて分かりやすく解説します。


​発見①:殺菌効果は「1回」で「何度も塗る薬」と同等だった!
​『Group 1 の歯周ポケット内の歯周病原因菌は、Group 3 よりも有意に少なく、Group 2 と同程度であることが分かりました。従いまして、ラジカル殺菌治療器による単回の治療は、抗生剤ゲルを繰り返し投与する方法と同等の殺菌作用を示すことが分かりました。』
​噛み砕き解説:
当然ですが、何も追加治療をしなかったGroup 3に比べると、新型機械(Group 1)も抗生剤(Group 2)も、劇的に菌が減っていました。
そして何より凄かったのは、「たった1回だけラジカル殺菌をしたGroup 1」と「何度も通院して薬を塗りまくったGroup 2」を比べたとき、ポケットの中に残っている菌の少なさが、ほぼ同じ(同程度)だったということです。
何回も薬を塗る手間が、最新の機械なら1回で済んでしまうことが科学的に証明された瞬間です。


​発見②:薬を塗り続けると、かえって「治り」が悪くなる!?(ここが一番重要)
​『Group 2 では歯周病原因菌は減少したものの、繰り返し抗生剤ゲルを投与することで長期間にわたって歯周ポケット内に異物が存在することになり、歯周組織の治癒に影響を与えたため、Group 1 よりも深い歯周ポケットが残ったものと考えられます。』
​暗雲立ち込める従来治療(Group 2):
ここが今回の研究の最大のハイライトです。菌の減り具合は同じだったのですが、「最終的に歯茎がどれだけ綺麗に治ったか(歯周ポケットがどれだけ浅くなったか)」を比べると、なんと新型機械を使ったGroup 1のほうが、圧倒的に綺麗に治っていたのです。
​なぜ薬を使ったのに治りが悪かったのか?:
先ほどのデメリットで触れた通り、Group 2で使った抗生剤の「ゲル(ネバネバ物質)」が犯人でした。菌を殺すために何度も何度もその薬をポケットの奥に流し込んだ結果、そのネバネバが「異物」として長期間そこに居座ってしまいました。
せっかく菌がいなくなって、歯茎が「よし、歯の根元にピタッとくっついて、ポケットを塞ぐぞ!」と再生しようとしたのに、その薬の残骸が邪魔をして邪魔をして、結局しっかり塞がることができず、深いポケット(=また菌が溜まりやすい危険な溝)が残ってしまったのです。
​新型機械(Group 1)の圧勝:
一方で、ラジカル殺菌治療器は、光を当てた瞬間に菌を全滅させ、その後はただの水と酸素になって消え去ります。ポケットの中は「完全に身軽で、障害物が何もない状態」になります。そのため、人間の体が持つ本来の治癒力(治ろうとする力)が100%発揮され、歯茎が綺麗に歯の根元に密着し、ポケットがグッと浅く治ったのです。


発見③:中等度・重度の歯周病に「本当に効く」と判明
​『以上の結果より、ラジカル殺菌歯周病治療器を用いた治療は、中等度・重度の歯周炎治療において有効であることが明らかになりました。』
​噛み砕き解説:
これまでは、アゴの骨が溶けかかっているような重い歯周病の患者さんに対しては、「歯茎をメスで切り開いて奥の汚れを目で確認しながら削り取る」といった、外科手術のような痛い治療が行われることも珍しくありませんでした。
しかし、このラジカル殺菌治療器を使えば、切ったり大がかりに削ったりしなくても、奥深くの菌を安全に仕留めて、しかも綺麗に治すことができる。つまり、重症の患者さんを救う強力な選択肢になるということが、この実験によってハッキリと確認されたのです。


6. この研究がもたらす「私たちの未来の歯科治療」
​この東北大学の発表を受け、私たちのこれからの歯医者さん通いはどのように変わっていくのでしょうか? 期待される未来のメリットをまとめてみました。


メリット1:歯医者に通う回数が激減する
​これまでは「今週も薬を入れに行かなきゃ…」「来週もまたチェックと薬の補充…」と、何ヶ月もダラダラと通い続ける必要がありました。
この治療器が導入されれば、1回の治療でガツンと殺菌が終わるため、通院の手間や時間が大幅にカットされます。忙しい現代人にとって、これほど嬉しいことはありません。


メリット2:痛い・怖い治療からの解放
​麻酔をして、暗いポケットの奥を金属の器具でガリガリやられるあの不快な振動や痛み。想像するだけで歯医者さんに行きたくなくなりますよね。
ラジカル殺菌は、水(過酸化水素)を入れられて青い光を当てられるだけなので、基本的に痛みがありません。「歯医者が怖くて足が遠のいているうちに歯周病が悪化してしまった」という人たちを救うきっかけになります。


​メリット3:自分の歯を長く残せる(健康寿命の延伸)
​歯周ポケットが綺麗に、そして深く残らずに浅く治るということは、「治療の後に歯周病が再発しにくい理想的な状態になる」ということです。

結果として、高齢になっても自分の歯をたくさん残すことができ、美味しいものを自分の歯で噛んで食べ続けられる人生に繋がります。


メリット4:全身の病気の予防にもなる
​近年の医学では、「歯周病菌が血管に入り込んで全身を巡ると、様々な大病を引き起こす」ことが分かっています。
具体的には、心筋梗塞や脳卒中、糖尿病の悪化、さらには認知症(アルツハイマー病)や、妊婦さんの早産リスクにまで歯周病菌が深く関わっていると言われています。
お口の中をこの画期的な機械で清潔に保つことは、単に歯を守るだけでなく、**体全体の寿命を延ばすこと(全身の健康管理)**に直結しているのです。


​7. まとめとこれからのスケジュール
​最後に、プレスリリースの締めくくりの部分について解説します。
​『今後、東北大学と企業で新規医療機器の承認取得に向けた取組を行い、早期の臨床導入を目指します。本研究は、革新的医療機器創出促進事業(宮城県、厚生労働省)の支援を受けて行われました。』
​いつ頃、歯医者さんで受けられるようになる?
​「こんなに素晴らしい治療なら、今すぐ受けたい!」と思いますよね。
しかし、新しい医療機器を日本のすべての歯医者さんで使えるようにするためには、国のルール(厚生労働省)に基づいて、「新規医療機器の承認」という厳しい審査をパスしなければなりません。これは、安全面や効果に嘘偽りがないかを国が最終チェックするステップです。
​今回の発表は、その承認を得るための最大の武器となる「素晴らしい実験データ(RCTの結果)が取れました!」という報告です。
現在は、東北大学と共同開発している企業がタッグを組み、国から「販売していいよ」という許可をもらうための手続き(取組)を進めている最中です。
​また、このプロジェクトは国(厚生労働省)や宮城県からのバックアップ(革新的医療機器創出促進事業)を正式に受けている国家レベルの期待の星なので、手続きはかなり優先的、かつスピーディーに進むことが期待されています。
​遠くない未来、近くの歯科医院の診療台に「青い光の出る優しい殺菌治療器」が当たり前のように置かれ、誰もが痛みのない、短期間の歯周病治療を受けられる日がやってくるでしょう。その最先端の扉を、日本の東北大学がこじ開けた、というのが今回のニュースの全貌です。
​非常に長くなりましたが、この画期的な研究の凄さと、それがもたらす明るい未来について、イメージが湧きましたでしょうか? 

当院ではブルーラジカルを導入しています!ぜひ、ブルーラジカルのすごさを体感していただきたいです✨

 

 

ブルーラジカル後編

 

投稿者: ホワイトラビット歯科医院

2026.07.17更新

今回のお話もブルーラジカルについてです!

東北大学の研究チームが発表した「ラジカル殺菌歯周病治療器」です。
「これまでの歯周病治療の常識をひっくり返すような、痛みが少なくて安全な新しい治療法が、いよいよ実用化に近づいてきたぞ!」という非常にワクワクするニュースです✨
専門知識がまったくない方でも完全に理解できるよう、背景にある歯周病の仕組みから、今回の実験の内容、そしてこの治療器がもたらす未来の歯科治療の姿まで、どこよりも噛み砕いて徹底的に解説します。
​少し長い旅になりますが、読み終わる頃には「なぜこのニュースがそんなにすごいのか」がスッキリ分かっているはずです。それでは、順を追って見ていきましょう!


​1. そもそも「歯周病」とはどんな病気なのか?
​この研究の凄さを理解するためには、まず敵である「歯周病」について知る必要があります。
​歯周病は「骨が溶ける」病気
​多くの人は「歯周病=歯茎から血が出る病気」くらいに思っているかもしれません。しかし、それは初期の段階に過ぎません。
歯周病の本質は、「歯を支えているアゴの骨(歯槽骨:しそうこつ)が、細菌のせいで溶けてなくなってしまう病気」です。
​私たちの歯は、一見すると歯茎に直接刺さっているように見えますが、実際は植木鉢の土のように、アゴの骨が歯の根元をガッチリと挟み込んで支えています。この骨が溶けてしまうと、どんなに健康で虫歯のない歯であっても、グラグラになって最終的にはポロリと抜け落ちてしまいます。日本人が歯を失う原因の第1位は、虫歯ではなくこの歯周病です。
​諸悪の根源「歯周ポケット」
​では、なぜ骨が溶けてしまうのでしょうか? その原因が「歯周病原因菌」と呼ばれる細菌たちです。
​私たちの口の中には、常に何百種類もの細菌が住んでいます。ご飯を食べた後、歯磨きが不十分だと、歯の表面にネバネバした白い汚れがつきますよね。これが「プラーク(歯垢)」です。                                             プラークは食べかすではなく、細菌が作った「お城(バイオフィルム)」のようなもので、この中に歯周病菌がウヨウヨ隠れています。

​このプラークを放っておくと、歯と歯茎の境目にある溝にどんどん侵入していきます。細菌が出す毒素によって歯茎が炎症を起こし、腫れてしまうと、この溝がどんどん深くなっていきます。これが「歯周ポケット」です。
​健康な人の歯周ポケットは1〜2ミリ程度ですが、病気が進行すると4ミリ、6ミリ、あるいは10ミリ近くまで深くなります。
今回の研究テーマである「中等度・重度の歯周炎」というのは、この歯周ポケットが非常に深くなり、アゴの骨がかなり溶け始めてしまっている深刻な状態を指します。
​歯周病菌は「酸素が大嫌い」
​ここで重要なポイントがあります。歯周病を引き起こす中心的な細菌(悪玉菌)たちは、「嫌気性菌(けんきせいきん)」といって、酸素がめちゃくちゃ嫌いという性質を持っています。
​深くなった歯周ポケットの奥底は、酸素がほとんど届かない、彼らにとって最高の楽園です。さらに、歯周ポケットの中は歯ブラシの毛先が絶対に届きません。そのため、奥深くに立てこもった細菌たちは、誰にも邪魔されずに毒素を出し続け、アゴの骨を溶かし続けてしまうのです。
​2. これまでの治療法(従来の大変な治療)
​これまでの歯科医院では、この奥深くに隠れた細菌たちを退治するために、主に2つの方法を組み合わせて治療を行ってきました。しかし、どちらの方法にも一長一短があり、患者さんにとっても歯医者さんにとっても、非常に苦労するポイントがあったのです。

​方法①:器具でガリガリ削り取る(機械的清掃)
​一番の基本は、歯医者さんや歯科衛生士さんが、「キュレット」と呼ばれる細いフックのような金属器具を歯周ポケットの奥深くに突っ込んで、こびりついた汚れや歯石をガリガリと削り取る方法です。
​問題点:
​痛い: 腫れている歯茎の奥深くを触るため、麻酔をしないと激痛を伴うことがあります。
​目視できない: 歯周ポケットの奥は暗くて狭いため、お医者さんも手探りで作業せざるを得ません。そのため、どうしても削り残し(取り残し)が発生してしまいます。
​歯を傷つける: 細菌を取ろうとするあまり、歯の根元を削りすぎてしまうリスクもあります。


​方法②:抗生剤(抗菌薬)のゲルを注入する
​器具だけではどうしても細菌を取りきれないため、補助的な治療として、「抗生剤(菌を殺す薬)が入ったネバネバしたゲル(お薬)」をシリンジ(注射器のようなもの)で歯周ポケットの奥に直接チュッと注入する方法がよく使われてきました。                   今回の実験で出てくる「Group 2」がこの方法にあたります。

​一見、お薬を塗るだけなので簡単で良さそうに見えますが、実はこれには大きな落とし穴がありました。


問題点①:薬がすぐに流されてしまう
口の中は常に唾液で湿っていますし、歯周ポケットの中からも「浸出液」という体液がじわじわと湧き出ています。そのため、せっかくゲル状の薬を奥に入れても、数日もすれば自然に洗い流されてしまいます。効果を保つためには、歯医者さんに何度も通って、「繰り返し何度も薬を注入してもらう」必要がありました。


問題点②:治ろうとする体の邪魔をする(異物反応)
これが今回の東北大学の研究で特にクローズアップされた盲点です。ゲルは薬の成分をその場に留めるためにネバネバした基材で作られています。しかし、細菌が死んだ後、歯茎が「よし、元通りに治るぞ!」と傷口を塞ごうとするときに、このゲルがいつまでもポケットの奥に残っていると、体がそれを「邪魔な異物」**とみなしてしまいます。結果として、歯茎の傷がキレイに塞がるのを邪魔してしまうのです。

問題点③:耐性菌(たいせいきん)の恐怖
抗生剤を繰り返し何度も使い続けると、細菌の側も進化して「その薬が効かない最強のサイボーグ細菌(耐性菌)」に化けてしまうリスクがあります。これは医療界全体で今、非常に問題視されていることです。
​このように、中等度・重度の歯周病治療は、「痛い思いをしてガリガリ削り、治りが悪くなるリスクを抱えながら何度も薬を塗る」という、なかなかハードな戦いだったのです。


​3. 救世主登場!「ラジカル殺菌治療器」の仕組み
​そこで登場したのが、東北大学が開発したまったく新しい武器、「ラジカル殺菌歯周病治療器」(今回の実験のGroup 1)です。
​この機械は、これまでの「薬で殺す」「削り取る」という発想とは全く異なり、「光と水の化学反応で、その場に一瞬だけ最強の消毒液を作り出す」というハイテクな仕組みを使っています。
​具体的には、以下の2つの要素を組み合わせます。
​過酸化水素(かさんかすいそ): オキシドールとして知られる、安全な消毒液です。これを歯周ポケットに数滴垂らします。
​青いレーザー光: 特定の波長(長さ)を持った、安全な青い光を照射します。
​「光分解」で生まれる無敵の兵士
​過酸化水素(水)に青いレーザー光が当たると、化学反応が起きて、過酸化水素の分子がパカンと真っ二つに割れます。これを「光分解(ひかりぶんかい)」と呼びます。
​この割れた瞬間に、「ヒドロキシラジカル」という、もの凄く反応性の高い(エネルギーに満ち溢れた)物質が大量に発生します。これがタイトルにもある「ラジカル」の正体です。
​このヒドロキシラジカルは、いわば「細菌を絶対に許さない無敵の兵士」です。
細菌の表面(細胞膜)に接触した瞬間に、それを強力に酸化(ボロボロに破壊)して、一瞬で細菌をぶっ壊して殺してしまいます。


​なぜ安全で画期的なのか?
​「そんな強力なもの、人間の体に悪くないの?」と不安になりますよね。ここがこの治療器の素晴らしいところです。


寿命は一瞬(マイクロ秒の世界):
ヒドロキシラジカルは、生まれてから消滅するまでの寿命が「100万分の数秒」という一瞬です。細菌を破壊した後は、瞬時にただの「水」と「酸素」に戻ってしまいます。


人間には無害、細菌には致命傷:
先ほど説明した通り、歯周ポケットの奥にいる悪い菌は「酸素が大嫌いな菌(嫌気性菌)」でした。この菌たちにとって、ラジカルによる強力な攻撃と、その後に発生する大量の酸素はダブルの致命傷になります。一方で、人間の歯茎の細胞は酸素が大好きですし、タフにできているため、一瞬のラジカル照射くらいでは全くダメージを受けません。

異物が残らない:
薬を塗るわけではないので、治療が終わればポケットの中には何も残りません。水と酸素だけです。そのため、体に優しい治療が可能です。

耐性菌が生まれない
抗生剤のようにじわじわ効くのではなく、物理的に細胞を粉砕するような殺菌方法なので、細菌が「薬に耐性を持つ」という進化を遂げる隙を与えません。

つまり、「狙った場所の細菌だけを一瞬で全滅させ、その後は何も残さず綺麗サッパリ消え去る」という、まるで魔法のような治療器なのです

 

次回は今日の続きでブルーラジカル関連の研究についてお伝えします!

 

ブルーラジカル説明

投稿者: ホワイトラビット歯科医院

2026.07.14更新

皆さん こんにちは!7月も中旬になり、暑い日が続いておりますね�☀
 体調に気をつけてお過ごしください!
今月は今、話題の「ブルーラジカル」についてお伝えします!!
今回は、ざっくりとした概要をお伝えします!

「ブルーラジカル(Blue Radical P-01)」について、その革新的なメカニズムから治療の流れ、メリット・デメリット、費用感まで、網羅的に詳しくまとめました。
​これまでの歯周病治療の常識を覆す技術として注目されている理由が、これをお読みいただければすべて分かります✨

​1. ブルーラジカル治療とは?(概要と開発の背景)
​ブルーラジカル(Blue Radical P-01)は、東北大学の菅野太郎教授らの研究グループによって開発された、世界初の「ラジカル殺菌技術」を搭載した重度歯周病治療器です。
​日本の厚生労働省から医療機器認定(薬事承認)を受けており、その認証目的欄に「歯周治療・歯周炎・歯周ポケットの殺菌・スケーリング」と明記され、さらに「歯周ポケットの減少」への効果が治験で正式に証明された唯一の治療器として、近年導入する歯科医院が急増しています。
​従来の日本の歯科医療において、歯周病が「ステージⅢ・Ⅳ(重度)」まで進行した場合、メスで歯茎を切開して骨の周囲にこびりついた細菌の塊(バイオフィルム)や歯石を露出させて削り取る「歯周外科手術」を行うのが一般的でした。しかし、この方法は患者さんへの身体的・精神的負担が非常に大きく、手術を恐れて治療を諦めてしまうケースや、結果的に抜歯を余儀なくされるケースが後を絶ちませんでした。
​ブルーラジカルは、こうした重度歯周病に対し、「切らずに、抜かずに、通院回数を抑えて徹底殺菌する」という新しい選択肢をもたらした革新的な医療テクノロジーです。

​2. 驚異の殺菌メカニズム:超音波振動×ラジカル殺菌
​ブルーラジカルが重度歯周病菌を**「99.99%」死滅**させられる理由は、化学反応と物理的洗浄を組み合わせた独自の同時アプローチにあります。


​① ヒドロキシルラジカル(・OH)による化学的殺菌
​治療時には、まず歯周ポケット内に**「3%過酸化水素水」(一般的に消毒で使われるオキシドールと同等の濃度)を注入します。そこに、機器の先端から「波長405ナノメートルの青色レーザー光」を高出力で照射します。
この2つが組み合わさることで、過酸化水素が分解され、自然界で最も強力な酸化力を持つ活性酸素の一種である「ヒドロキシルラジカル」**が瞬時に大量発生します。
【殺菌の仕組み】
発生したヒドロキシルラジカルは、非常に反応性が高いため、歯周病の原因菌や、強固なバリアである「バイオフィルム」の細胞膜・DNAに直接アプローチし、瞬時に構造を破壊(酸化障害)します。

​② 超音波振動による物理的除去(スケーリング)
​化学的なラジカル殺菌と全く同時に、極細のチップ先端が超音波振動を起こします。
これにより、死滅した細菌の残渣(ゴミ)や、歯の根元に強固にこびりついた歯石を物理的に粉砕・洗浄します。薬液の浸透を促しながら物理清掃を行うため、通常のスケーリング(歯石取り)では届かない、あるいは落としきれない深部の感染源まで一気にクリーンにすることができます。

​3. ブルーラジカルの革新的な5つのメリット
​従来の保険診療で行われる歯周病治療や外科手術と比較した際、ブルーラジカルには以下のような圧倒的な優位性があります。

メリット1:重度歯周病でも「切らない・抜かない」非外科的処置
メスを一切使用しないため、術後の強い痛みや出血、歯茎の大幅な腫れがほとんどありません。これまで「心疾患や糖尿病などの基礎疾患があり、外科手術にリスクが伴う」という理由で治療を受けられなかった患者さんでも、安全に治療を受けられます。

メリット2:薬剤耐性菌(スーパーバグ)のリスクがない
歯科の歯周病治療では抗生物質(抗菌薬)の内服が使われることもありますが、長期使用は「薬が効かなくなる耐性菌」を生むリスクがありました。ブルーラジカルは「活性酸素による物理的な破壊」であるため、細菌が耐性を持つことができず、何度でも高い効果を発揮します。

メリット3:治療期間・拘束時間の大幅な短縮
従来の重度歯周治療は、何ヶ月もかけて何回も通院するか、何時間もかかる外科手術を行う必要がありました。ブルーラジカルは1歯あたり数分(目安として2〜5分程度)の照射で完了するため、広範囲の処置であっても短時間で終了し、患者さんのストレスを最小限に抑えます。

メリット4:口臭の劇的な改善効果
歯周病特有の「腐敗臭のような口臭」は、歯周ポケットの奥深くで嫌気性細菌(酸素を嫌う菌)が揮発性硫黄化合物を産生することが原因です。ブルーラジカルによってポケット内が無菌化に近い状態までリセットされるため、治療直後から口臭が大幅に軽減されます。

メリット5:周囲の正常な細胞への安全性が実証済み
発生するヒドロキシルラジカルは、細菌を破壊するとすぐに水と酸素に分解されるため、人体(歯肉細胞や骨)への有害な影響が出ない安全なプロトコルが治験によって徹底的に確認されています。

​4. 知っておくべき注意点とデメリット
​非常に優れた治療法ですが、決して「魔法の万能薬」ではありません。納得して治療を受けるために、以下のデメリットや注意点を理解しておく必要があります。

デメリット1:保険適用外(完全自由診療)である
最先端の自由診療機器であるため、健康保険は使えません。費用は全額自己負担となります。

デメリット2:失われた「骨」や「歯肉」は元に戻らない
ブルーラジカルは、あくまで「徹底的な殺菌と炎症の消退(ポケットの減少)」を行う機器です。歯周病によってすでに溶けてしまった顎の骨(歯槽骨)や、下がってしまった歯茎を元通りに再生させる効果はありません(※組織を戻すには別途、再生医療などが必要です)。

デメリット3:治療後のセルフケアが怠ると「再感染」する
治療直後にポケット内を99.99%除菌しても、人間の口内には毎日新しい細菌が侵入します。毎日の正しい歯磨き(セルフケア)を怠れば、数週間〜数ヶ月で再び歯周病菌が繁殖し、元の状態に戻ってしまいます。
​治療を受けられない方(禁忌)

​以下の条件に当てはまる方は、機器や薬液の特性上、ブルーラジカル治療を受けることができません。
​無カタラーゼ症の方: 過酸化水素を体内で分解する酵素(カタラーゼ)を持たない遺伝的体質のため、薬液が使用できません。
​光線過敏症(光アレルギー)の方: 405nmの強力なレーザー光を照射するため、皮膚や粘膜にアレルギー反応が出る恐れがあります。
​ペースメーカーを装着されている方: 超音波振動の電磁波が機器に影響を与えるリスクを考慮するためです。
​妊娠中、またはその可能性のある方: 念のため安全を最優先し、時期をずらすケースが一般的です。

​5. 実際の治療の流れと期間
​ブルーラジカルは、来院して「いきなり照射して終わり」というわけではありません。土台となるお口の環境を整えてから本処置を行います。一般的な歯科医院でのステップは以下の通りです。

【STEP 1:事前の検査と基本治療】
・歯周ポケットの深さを測る検査やレントゲン撮影
・まずは保険診療の範囲内で、手の届くプラークや歯石の除去、正しいブラッシング指導を実施
・お口全体の衛生状態(プラークコントロールレコード)が一定基準(一般に20%以下)に達するまで綺麗にします。

 ▼(土台が整ったら)

【STEP 2:ブルーラジカル治療当日】
・処置中の違和感や痛みをなくすため、対象部位に局所麻酔(浸潤麻酔)をします。
・3%過酸化水素水をポケット内に満たし、ブルーラジカルの光+超音波を1歯ずつ丁寧に照射(1歯あたり約2〜5分)。
※治療直後、過酸化水素の影響で一時的に歯茎が白くなることがありますが、1〜2日で自然に治ります。

 ▼

【STEP 3:12週間のモニタリングとメンテナンス】
・治療の効果を最大限に定着させるため、ここからの期間が最も重要です。
・多くの医院では、患者用スマホアプリ(「ペリミル」など)を連動させ、毎日のハミガキ状況を記録・医院と共有します。
・定期的に通院し、歯周ポケットがどれだけ引き締まったかを再検査します。

6. 費用・料金の目安
​自由診療のため、歯科医院によって価格設定は異なりますが、全国的な相場は以下のようになっています。一般的には「処置をする歯の本数」または「お口の中のブロック単位」で計算されています。当院は以下の価格となっております。

1本:16500円(税込)
自費初診料 : 3300円(税込)
自費再診料 : 1100円(税込)


7. まとめ:ブルーラジカルはどんな人におすすめ?
​ブルーラジカルは、現代の歯科医療における「最も体への負担が少なく、エビデンス(科学的根拠)がはっきりしている重度歯周病治療」の一つです。
​特におすすめしたいのは、以下のようなお悩みを持っている方です。
「重度の歯周病と言われ、このままだと抜歯になると告げられた」
​「歯茎を切る手術(フラップ手術など)を勧められたが、どうしても怖くて避けたい」
​「何度も歯医者で歯石を取っているのに、腫れや出血、口臭がなかなか改善しない」
​「仕事が忙しく、何ヶ月も毎週のように歯医者に通い続けるのが難しい」
​歯周病は沈黙の病(サイレントディジーズ)と呼ばれ、自覚症状が出たときには手遅れに近いケースも多い病気です。ブルーラジカルという選択肢を知ることで、諦めかけていた大切な天然歯を守れる可能性が大きく広がります。
ご興味ある方はぜひ1度当院にいらしてください☺!検査・相談を承っております✨

 

ブルーラジカル概要

 

投稿者: ホワイトラビット歯科医院

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